てんかん持ちOLの徒然日記

気の向くまま。

宝塚2020考~雪~(11月末時点)

 皆さんこんにちは、夕影です。

 宝塚2020考の続きをやっていきたいと思います。

 何故か予想外に長くなってしまったので、雪のみ。ファン丸出しなので、要注意。苦情は受け付けません!

 

 前回の花・月はこちら↓

yuukageblog.hatenablog.com

 

3、雪組(最終観劇:『NOW ZOOM ME!!』)

 トップ:望海風斗(退団発表済み)、トップ娘役:真彩希帆(退団発表済み)

 

 だいきほFOREVER。希望コンビ。もう本当に大好き、愛している。正直冷静ではいられない。

 ONCEは奇跡的に2回観劇しました。チケット戦争本当に頑張った…。東京がほとんど休止だったことを考えると本当に奇跡。

 雪組本?当然買いました。表紙が一番お気に入り。今まで二人映りとかありました?いや、なかった!(反語)シンプルな白と黒のお衣裳。完成された世界。だいもんの彼氏面!ってか旦那!横顔が彫刻かと思った。きぃちゃんの前ではツンツンしてて、ほんっと、ほんっと(ため息)。中身の和物のだいもん。うっとりするほど格好いい…!ヤクザの旦那かと思った(しかも若ではない)。きぃちゃんのドレス姿も、「どうして横に旦那がいないの?前撮りなの?」と思いながら眺めていました。

 

 『La Voile』

 自宅で視聴。きぃちゃん美しい…。普通に泣きました。ONCE以来だったからかなり期間が空きました。最初の「私って男なの?女なの?」からぐいぐい引き込まれました。

 衣装もいっぱい着替えて下さって、髪型も変わって!変幻自在。「マダム・ヴォルフのコレクション」、「ダンスはやめられない」が聞けて幸せ。イントロ流れた瞬間鳥肌でした。自ら作詞した「my everlasting dream」も素晴らしい。黄色ドレスのラプンツェルみよ。CD発売決定おめでとうございます!ジャケットも可愛い。歌唱力を劇団から評価されているのが嬉しい。

 

 『NOW ZOOM ME!!』Cパターン

 自宅で視聴。家だと一緒に歌えるのがいいところ。雪組本から薄々思ってたけど、だいもんってブルべだよね。

 久しぶりに雪組子が元気そうなのを観て、本当に嬉しかった。エネルギーもらえた。やたらジョジョ風。知らない曲が多くてちょっと寂しかった…。

 

 きぃちゃんとの久しぶりの並びが予想以上にしっくりきて、びっくりしました。安心感よ。「私が踊る時」も鳥肌!!だいきほの関係性とエリザベートはちょっと違う、と思っていたけど前言撤回!超観たい!だいもんの不敵な笑み、きぃちゃんの「負けない!」と言わんばかりの強気な瞳。あの曲の瞬間だけトートとシシィになった。表情も歌もがらりと変わって…素晴らしいの一言。外部で演じる可能性はありそうだけど、このコンビで観たかった…。

 

 ムラCパターンのトーク観ました?360度髪飾りチェックするそうですよー!(学校へ行こう!風に屋上からお届けしたい!)下級生に対して「今度やってあげる」って返すのかと思いきや、「君だけの旦那様を見つけてください」ですよ??「俺は生涯真彩希帆しかみない」ってことですよね??最っっっ高なんですけど!!旦那やん!天に向かって十字を切りました。尊い。私の推しが輝いてる。空が青い。世界は平和。だいきほは世界を幸せにする。これ以降どの作品みても、「あれもチェック済みか…」「これもか…」ってなりました。

 あとはお揃いのランニングシューズを買ったお話。皇居周りをみんなで歩いていたとか。だいもんがきぃちゃんに買ってあげて、白と黒のお揃い。もう履き潰して捨てた模様。せめて月刊誌のどっかに写真載せてほしかった!!それかメーカーと型番教えてくれれば…!(キモい)

 締めはきぃちゃんの呼び方。他の雪組子とだいもんとで呼び方が違うそう。雪組でのものと星組時代由来のもののなかで、だいもんの「花組がそうだったからな…」っていう、「俺は花組時代から、真彩希帆を知ってんだぜ」みたいな強烈なマウント!(※そんなことは言ってません)正直灰になりかけました。サラサラと風に乗って塵と化しました。えっ、だいもんどしたん?いつものツンどこ置いてきたん?時の流れのなかで何が熟したん?これが愛か?(黙れ)

 

 ラプンツェルの「輝く未来」。銀橋でゆらゆらするお二人が最高に美しくて、ここも号泣。涙で視界が見えなかったので、写真発売されてよかったです(劇団ぐっしょぶ)。「私たち、今まで夢々しいデュエットがなくて…。いつも苦悩だったから」のだいもんに客席の笑い。せやな…。照れるお二人に私も照れました。ここでだいもんがきぃちゃんを改めて紹介。「皆さんの拍手が暖かくて…」と感極まるきぃちゃん。私も号泣。ミューサロ無観客だったから!仕方ないとはいえ!

 

 東京のCパターントークTwitterでみてたところ、「私と一緒にファントムのHome歌わない?」とだいもんから誘ったそうですね。下級生に対して屈託なく誘えるだいもんの向上心の高さ。っていうか、それ何の王子様ですか…。プロポーズやん。泣いてしまうきぃちゃん、その場面を目撃しちゃうあきらに笑いました。円盤にトーク収録されていないのかな…。自分はひたすらだいきほレポにいいね!する芸人になっていました。

 

 念のため申し上げておくと、私はお二人の実力を高く評価しています。特に歌唱力。真ん中が両方歌えるってこんなに素晴らしいことなんだ!と思い知らされました。

 その上で、今まであんまりラブラブ感がなくて、きぃちゃんからの一方通行が多かったので今回ののぞコンのだいもんのデレっぷりにかなり興奮してしまいました…。

 実力が先です。技術がないのに、仲睦まじいだけなのは好きではありません。

 

 次回作は退団公演『fff~歓喜に舞え!~/シルクロード~盗賊と宝石』。

 だいきほの退団、ウエクミ先生と生田先生の登板。あぁ、これは最高の組み合わせと思っていたら更に菅野よう子先生の参加が発表。え、ただでさえチケ難なのに?——と思いきや、集合日に中堅組子の大量退団発表!!

 無理です(きっぱり)。チケットは諦めました。ムラ公演の千秋楽で有給とれるかな。大人しく映画館かライビュでみることにします。だいもんグッズの緑チェックのハンカチもって全力待機。あと円盤。

 ポスター油絵っぽくて好き。「やれるならやってみろ、運命よ」。最後まで挑戦、守らずに攻め。本当に歓喜に歌えるのか…?(疑いの眼差し)。誰も死なないといいな。

 サヨナラショーに「Home」は絶対入ると思うし、締めは絶対SV。

 劇団様、お願いだから雑誌のどこかに千秋楽の入りの写真を載せてほしいです。

 

彩風咲奈(咲ちゃん)

 トップ就任おめでとうございます!今後のご活躍をお祈り申し上げます(就活か)。足長すぎるよ。ONCEの青ストライプスーツで机に腰掛ける場面が一番好き。あのスーツ選んだ衣装係本当によくわかってらっしゃる。忙しいだろうにちゃんと歯列矯正しているのが凄い。ペット増えた?ジェラルド以外にわんこが2匹。

彩凪翔(凪さま)

 凪さま!!!(嗚咽)ディナーショーでやや覚悟はしたけど、やはり…。のぞコンの「愛は勝つ」で涙腺崩壊したんです。雪組全体的に武士根性すぎる。最後までキラキラでいてください。トーク場面、「きぃちゃんごめんねー」ってだいもんとくるくる回ってたのが可愛すぎた。素は関西弁とか…そういうとこやぞ(?)。

朝美絢(あーさ)

 キャロルのビジュアルが大好きです。まぁ順当に2番手だろうな。もう本当に顔が完璧だな…。いや、顔が良すぎるな??好き。

朝月希和(ひらめちゃん)

 お帰りなさい!!一時期里帰りしてたのね。上級生娘役の就任は本当に嬉しい。今までの努力が実ったというか。

 

 めっちゃ長くなったので、星・宙は次回!

 

宝塚2020考~花・月~(11月末時点)

 皆さんこんにちは、夕影です。

 

 今年はほんっとに色々ありましたね。私は宝塚のキラキラさ、夢夢しさが好きな一方で、ピラミッド型序列制の人事ゲームも大好き。

 五組に対しての2020年11月現在の所感を簡単に綴っていこうと思います。以前なら「いや、ないでしょ(笑)」って笑い飛ばしていたことが、最近の情勢ならなくもない…?と人事予想は困難な状況です。

 結構辛口なところもあるので、自己責任でお願いします。ちなみに私の好きなタイプはこちら↓

 

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1、花組(最終観劇:『CASANOVA』)

 トップ:柚香光、トップ娘役:華優希(退団発表済み)

 

 はいからさん、最後まで通ってよかった!お疲れ様!劇場での公演が何度も休止し、再開し、再休止。日々の情勢が目まぐるしく変わる中、組子たちの負担は如何ばかりか。特に真ん中の絶対に感染できない組子たち…。本当にお疲れ様でした。ほとんど一年ぐらいやってたんじゃないかな。ここまでロングランの公演は後にも先にもないでしょう。

 

 花組は次期娘役戦線勃発中。かれーくんはわりと隣に立つ人を選ぶビジュアル。理想は歌をカバーでき、ダンスもついていける娘役。順当にあげるならおとくりちゃんだけど、並びが合わない気もする。おはなちゃんが100期生だから通常ならそれ以降になりそうだけど、今の状況は経験値の高い安定した娘役が求められそう。新人公演が行えていない中、新人はあまりにも博打に感じる。今の花組は本当に路線娘役が少ない気が…。ひらめちゃんという特大ホームランが出たので正直予想は匙を投げさせてください(笑)。個人的には大型組換えで、人材が余っている星・宙あたりと予想。

 

 とりあえず、真ん中が退団しない限り観劇に行く予定はありませんし、観ていないのに当人たちを否定することもやりたくないので、しばらく傍観予定。歌劇やGRAPHだけで満足。むしろ真ん中は動くな歌うなって感じ。

 

柚香光かれーくん)

 少尉のビジュアルも次のアウグストゥスのポスターもよくお似合いです。素よりも化粧した顔が好きです。JOSEPH以外にもChacottのスポンサーが追加。顔が好みではないけど、彼女のような蛇顔が好きな方が存在するのも重々承知。目力の強さがよい(宝塚GRAPH12月号の赤の闘牛士がお気に入り)。特徴的な顔なので覚えやすい。期待の95期生、まだまだこれから。

華優希おはなちゃん)

 退団発表は完全に予想外でした。まさか月よりも先に去ることになるとは。全3作登板。彼女もヅカメイクのほうが映える顔立ち。つくづく紅緒をやるために娘1に就任したような。ミュージックサロンが詳細未定のまま発表されたので、本当は計4作だったのが、1作減ったのでは?(就任期間は変わらず、作品が減った)残り半年?頑張ってください。

 

瀬戸かずや

 去就が気になるところ。下級生を支える頼れる2番手。

水美舞斗(まいてぃー)

 ディナーショーのリスケが決まってよかった。しかしその意味は?

音くり寿(おとくりちゃん)

 別格路線?花組を支える実力派。彼女以外だと歌えるのが飛龍つかさぐらいでは…?

永久輝せあ(ひとこちゃん)

 御VISA様。トップ就任が確定したようなもんなので、あんまり応援する気も、役付きがよくなくても割と気にしないというか。良くも悪くもどうでもよくなっちゃったな…。申し訳ないです。

聖乃あすか

 御曹司。バウのポスターは美しい。推されすぎて正直つまらない。大阪万博アンバサダーも決まってるし、未来は明るい。

 

 個人的には羽立光来が好き(#^^#)

 

2、月組(最終観劇:『エリザベート』)

 トップ:珠城りょう(退団発表済み)、トップ娘役:美園さくら(退団発表済み)

 

 唯一?公演が休止にならなかった組かも。初舞台生お疲れ様。

 

 随分と早い段階でトップの退団発表がありました。ただ発表して以降たまさまのお顔がリラックスしたというか重荷を下ろしたようにみえて、労いの言葉をかけたくなります。長期お疲れ様でした。次期は順当にいけばれいこさん。ただ短期でかちゃを挟んでもいいような。海ちゃんは…どうだろう。月組の人事は一番サイコパスなので、正直読めません。番狂わせは面白い?

 

 エリザ以降観に行ってないので、よく分かりません。可能であればピガールをライビュしたい。

 

珠城りょうたまさま)

 今となっては貴重ながっしりした線の大柄男役。安定感たっぷりのリフトが大好きです。早期就任だったので計8作?本当にお疲れ様です。

美園さくら(さくさく)

 トップ就任以降どんどん綺麗になって…!!ずっと月刊誌を追っていましたが本当に成長が目まぐるしい。たまさまがトップだから顔の相性と歌唱力で抜擢された印象(やらミュージカル多かったし)。添い遂げは英断。同日発表じゃないのも英断。どんどん垢抜けていくのに努力を感じました。エマ・カーターやガブリエルなど、自分をしっかりもった近代的な女性を演じるのが向いています。宝塚の男尊女卑は時代と逆行しているので、自立型娘役が一人は欲しい所。可愛い系?綺麗系?独自のゴージャス路線が好き。ピガールポスターの白と黒のストライプ衣装が大好きです。

 

月城かなとれいこさん

 2番手大羽根をしっかり背負いました。あとはタイミングとお嫁さん。

鳳月杏(ちなつさん)

 なくてはならない人…だと思う(CASANOVAがそうだったので)。かずやと同じでいつまでいてくれるやら。いいように使われているような、美味しいような。

暁千星ありちゃん)

 いつの間にか新人ではなくなっていました。順当に3番手か?

風間柚乃(おだちん)

 大絶賛の嵐。舞台度胸が凄そう。トップ確定でしょう。美味しい役ばかり貰っている印象。ルキーニもやったし。さくさくとおだちん目当てに劇場行きたい。今やや不足している渋めの顔立ちが好み。

海乃美月(海ちゃん)

 GRAPHのA GIRL!が可愛かった!ヅカメイクだと老けて見えるのか…。美味しい娘役2。トップ娘役予想をするには学年高すぎる気もするけど、ひらめちy(以下略)。

 

長くなりそうなので、一旦区切ります。

 

 

宙組『アナスタシア』観劇感想(※ネタバレあり)

 皆さんこんにちは、夕影です。

 今回は最近観劇した宝塚歌劇団宙組『アナスタシア』について、感想を述べていきたいと思います!

 実はブログ書く予定なんてなかったのですが、予想以上に素晴らしかったのでこの興奮を記憶しておきたいと思った次第です。情熱のままに書いていきたいので文章がグダグダになりそうですが、ご容赦ください。

 

kageki.hankyu.co.jp

 

 宙組は2作目のルネサンス以来なので、2年ぶり…?とか(あっという間でびっくり)。それにしてもロシアばっかり行ってる印象です(笑)。

 個人的には一本物が好きなので、BWなら外れはないだろ!と思って一人で乗り込んで参りました。

 それでは感想行きます!

 

 

1、圧倒的コーラス

 これに尽きるでしょう。いつものメンバーより人が減っているはずなのに、歌の伸びが大変素晴らしかった!!B席ほぼ最後列でしたが十分聴きごたえがありました。「歌を届ける」とはこういうことだったのか、としみじみ実感。宙組はあまり歌のイメージはなかったのですが、いい意味で裏切られました。

 しかも元がBW。予想通り曲がとてもしっかりしていました。ソロ曲でもいえることですが分かりやすいメロディラインで初心者に優しい。正直観劇はライビュでいいかと思っていましたが、劇場に足を運んで本当によかった。宙組全員からのエネルギーを存分に受け取ることができました。これのためにもっと通いたいぐらいです。

 個人的にはロシア音楽が好きです。壮大でディズニー感がありながらも、どこか仄暗い革命の響き…。公演時期が夏から冬にズレたのも、もはや運命なのでは?と思うぐらい今の時期にぴったりです。

 

2、キャスト別感想

・ディミトリ:真風涼帆

 円熟感が出てきました。相変わらずのスタイルの良さはもはや今更ですが、安定感が加わりました。ディミトリは恵まれない環境でも、詐欺師としてなんとか生き抜いてきた苦労人。悪巧みを企てるも最後は家族思い。いい人です、いやほんとに。好青年を演じていました。今まで見てきた『天は赤い河のほとり』『異人たちのルネサンス』は、ききちゃんのほうが印象に残るお役で食われ気味に見えたけど、今作はアナスタシアと並んでも遜色のないぐらい主人公感がありました。

 歌…はちょっとまだ探り探りかもしれない。やや心配な部分も。毎日歌いこんで、千秋楽の頃にはもっと良くなっているはずです。

 パリ編開始直後の青のスーツ姿。『オーシャンズ11』を彷彿とさせる。スーツ専門店の春物カタログかと思いました。お似合いですね。足長い(今更)。

 

・アナスタシア:星風まどか

 当たり役です。さすがの一言。

 完全なるストレスフリーのお歌。歌姫です。まどかちゃんは本当に優等生で穴がない。ただトップをたてる印象が強く個性を今まで感じませんでした。今回はもう全開!!この役に対する意気込みを感じました。代表作になるでしょう、CD出してほしい。感情を歌にのせていましたし、高音も問題なし。アナスタシアの気持ちが非常に伝わってきました。まさにディズニープリンセス

 皇太后に謁見するための紺のドレスは、アニメ映画によく似ていて嬉しかったです。今までみすばらしい衣装だったので更に映えます。最後のピンクドレスも可愛い。フィナーレのデュエットダンスの水色の衣装も素敵でした。片方は王道の白の長袖、もう片方はアラビア風に膨らみつつも真ん中にスリットが入っていて二の腕に金の腕輪が二個はまっていました。なかなか珍しい形ですが面白くて好きです。

 酔ったディミトリの友人と喧嘩になりかけた時は、棒で追い払う勇敢な一面も。「強いな…」とディミトリに感心され、「パリから歩いてきたのよ!」と苦労を滲ませる台詞。この辺の守られるだけじゃないお姫様像がかなり好きですね。

 

・グレブ:芹香斗亜

 出番が少ない…(泣)。メインキャストとの絡みがまどかちゃんだけとは。ききちゃん目当ての人には物足りないかも。

 迫力ある歌を朗々と歌い上げていました。思ってたより声が高かったです。軍服がお似合いです。

 唯一ある笑いどころ(?)が見せ場。あれ毎回変えるのかな、エリザベートのルキーニみたいに。大変だけど頑張って!

 

・ヴラド:桜木みなと

 美味しい役。暗くなりがちなミュージカルのコメディ担当。白髪が滲んだ眼鏡のイケオジ。白のスーツが似合ってました。グレブがエリザベートにおけるフランツであるならば、こちらはルキーニです。皮肉っぽさはないけど。でも、それぐらい出番が多かった。この作品は今後も再演されそうなので、ルキーニ伝説ならぬヴラド伝説ができそう。楽しい空気にしてくれるから彼が舞台にいると安心しますね。ファンが一気に増えそうですし、劇団から推されているのも感じます。

 フィナーレは歌唱指導。衣装がかなり淡い緑でスレイマンを連想しました。

 

・リリー:和希そら

 美味しい役2。実質娘2です。名前は知っていたのですが認識したのは今回が初です。評判通り、舞台技術が素晴らしい。女声も違和感なし。ドスのきいた声も安定していて、出るところは出る、抑えるところは抑える、という舞台のメリハリがよかった。実力者です。正直ビジュアルが好みではないですが、芝居・歌・ダンスが良い。上に行ってほしいし、劇団に大切にしてほしい。

 フィナーレも娘役のままだったのが、ちょっとびっくりしました。戻らないのか。

 

3、その他

・「ナナ」ことマリア皇太后演じる寿つかさ。正直出番がききちゃんより多いのでは…?退団公演か?と一瞬疑ってしまうレベル。舞台をしっかり締める大事な役どころです。歌もお上手ですし、老女としての声の出し方はさすが。美味しい役3といっていいかも。

・フィナーレのロケットは、今まで一番好みの衣装でした!ピンクの羽根に、グラデーションの緑かな?可愛かったです。登場の仕方も一風変わっていて意外性がありました。人数少ない!と一番実感させられました。東京からは増えるのかな。

・フィナーレのダンス。赤と黒の衣装だけど、男役はズボンがだらんとしていて面白かった。王道からは外れていますが、作品が王道ど真ん中だったので遊び心ありといった感じで飽きさせない感じ。色味はスパニッシュ感ありましたが、娘役の黒のロングドレスの模様はロシア寄りでしたね。

・舞台装置だと汽車の場面が印象的。窓から歌うシーンなんてディズニーそのものです。くるくる外と中が回ってコミカル。こんな魅せ方があるのかと、感心しました。飛び降り方はもっと迫力ある感じにできそうですけどね。『白鳥の湖』の観劇シーンも構図が面白かったです。ジークフリート(亜音有星)が凄い勢いで登場したので、ちょっと笑いそうになりました(褒めてます)。

・予想以上に歌が多かった!エリザベート初観劇並みのぐったり感を久々に味わいました。元々多いのに加え、ディミトリ用に追加した楽曲もあるのでしょう。途中ソロ歌が連続したシーンがあって、話の流れを一瞬忘れました。

 

 全体的に今の宙組にとても合っていた演目だと思います。ひたむきな少女アーニャを導く、大人なディミトリの関係性が今のトップ二人にぴったりでした。本当によかったので、できればチケット追加か円盤が欲しい所です。

 初めての人でも入りやすい本当に素敵な作品となっております。まだチケットはありますので、迷っている方がおられましたら是非!おすすめです!!(まさかの約3000字)

 

 

パーソナルカラー診断体験記

 以前より気になっていたパーソナルカラー診断を、ついに受けて参りました!

 せっかくなので、記録に残しておきたいと思います。

 

 

1、診断を受けようと思ったきっかけ

 社会人になってから数年が経ちますが、日々のメイクがマンネリ化していて、ほぼ同じになっているのが悩みでした。出勤のためにするけど、ほとんどブラウンかピンク。テンションが上がらない。しかも似合ってるか?と言われると何とも…。雑誌のメイクを試してみても、似合わないこともしばしば。そもそも目指す方向が正しいかも自信がありませんでした。

 そんな時、パーソナルカラー診断の存在を知りました。自分がイエベ春、イエベ秋、ブルべ夏、ブルべ冬のどれか分かれば、せめて迷子の状態から抜け出せるんじゃないかと思いました。

 どの雑誌にも簡単な診断方法が載っています。血管の色だったり、瞳の虹彩の色を元にしていますが、いまいち自己診断に自信がなかったので誰か慣れている方にお願いすることに決めました。

 

 診断を受けようと決めてから、実際に行くまで一年ぐらい時間が過ぎたと思います。なぜかというと緊急事態宣言やら色々あったのですが、「今までの好きな色や気に入った服をまとえなくなるのは嫌だ」という葛藤がありました。「似合う」と「好き」はまた別物だけど、診断の結果次第で好きなものを諦めるのは嫌でした。

 そんな心境だったので行動を起こせないまま、色んな人のパーソナルカラー診断の体験談をネットサーフィンしていました。その中で自分と同じような悩みを持っている方のブログに出会いました。その方は、

 

「大事な『絶対に外せない日』だけパーソナルカラー診断に従ったメイク、服をする。それ以外は自分の好きなようにする」

 

 という主張を展開しておられました。

 なるほど!とすとん、と何かが胸に落ちた気持ち。そうか、面接とか大事な約束がある日。自分の好みよりTPOを意識しないといけないときだけ、使えばいいんだ!視野が開けるというのは、こういう状態を指すのかもしれないと思いました。

 そこからはもう早かったです。

 

 ちなみにどなたに依頼するかも少し迷いました。パーソナルカラー診断の相場は5,000円~3万円と幅広く、いくつか候補を絞ってみたけど決定打に欠けていました。そのうち知り合いの方経由で紹介を受けたので、それなら安心と、その方にお願いしました。

 

2、実際に体験してみて

前半:色の理論

 色の理論についての簡単な講義を受けました。

 色は色素、明度、彩度で成り立っている。

 色見本を今回お渡しするけど、色は100万種類あるといわれているので、買おうとしているメイク、服の色を見本の中から発見することはできない。体験レッスン主催側の先生ですら未だに迷うことがある。だから大事なのは、自分でその色が、四種のどれに当てはまるのか判断できるようになること…云云かんぬん。

 特にメイク用品は服みたいに柄がある訳でもなく、色だけだから四要素のどれに当てはまるかジャッジが比較的簡単。薬局とかいくと色々並べてあるから、よかったらそこからトライしてみて、とのこと。

 まぁ、この辺りに興味がある方はご自身で専門書を読まれたほうがいいかと…。私が覚えているのは上記ぐらいですが、他にも色々勉強っぽいことをおっしゃってました。学生時代の美術の授業を思い出しました。

 20分くらいかな?ちょっと眠くなったのは内緒(笑)

 

後半:ドレープ布あて

 こっからが本番です。よく写真で見るやつ。

 色見本であるドレープを実際に首の下にあてていきます。そうそう、これこれ!って感じ。四種類のピンク、赤、黄色、緑、青、黒、白です。

 予想はイエベ春でしたが、結果的にはブルべ夏でした。ただその色が似合う!というよりかは、他の色が似合わないという印象のほうが強かったです。特に相性が悪いのはイエベ秋で、顔が土気色というか、肝硬変か?土偶なのか?と突っ込みたくなるくらいの似合わなさでした。

 予想のイエベ春は、まぁノーマル?まぁまぁという感じ。セカンド可。ブルべ冬のドレープだと私自身よりも色が勝つ。診断をしてくれた先生曰く「色は顔の背後にならないといけない。じゃないと「あぁあの赤い服着てた人?」という印象の残り方になってしまう。」とのこと(Zoffのキャッチコピーで「あなたのあだ名がメガネなのは、そのメガネが似合っていないからです。」というのを思い出しました)。

 私は緑色が一番好きで、診断で比較的どの色でも似合う結果になったのは嬉しかったです。他にもブルべ夏の赤のブラウスを持っていて、その服を着てると褒められることが多かったのですが、今回納得しました。

 

 診断結果が出たからと言って、その似合わない色を完全に諦める必要はありません。その場合は顔から離したボトムや、小物に持ってくる。どうしても着たいときは、顔を似合う色に寄せる(私だとブルべ寄りの化粧品に)のがいいと教わりました。

 

 面白かったのは、自分が持っているメイクを四種に分けたときでした。

 予想外にブルべ夏の化粧品を多く所持していたのですが、ほとんど使っていないものでした。なぜかというと自分が「発色が悪い」と思っていたからです。これは実際の所薄いとか発色が悪い訳ではなく、肌に馴染む色だったのです。肌に馴染む色だといまいち自分の感覚として「メイクした!」という達成感が得られないから、結果的に避けがちになっていたというのが真相でした。

 この件で、自分がメイクに何を求めているのか分かったような気をします。「新しい自分」を求めていたのでしょう。なりたい自分になるための魔法。ブルべ夏のメイクだと元々持っているものをさらに強調するもの。長所を伸ばす、というのでしょうか。補強のイメージ。

 他の色のメイクだと変身要素が強い。明らかにノーメイクの状態と違う。なりたい自分になれる。目に見えて顔の印象が変わる。自分がしていたのは足し算のメイクだったんでしょうね。

 これは自分としてはかなり新発見でした。もちろん他の色のメイクもできるけど、それは本来の自分の肌とは馴染まない色。時間が経つにつれて、シンデレラみたいに魔法が解けていく。崩れている箇所の下から本来の色味が出て、他の色と整合性が取れないからどんどん違和感が出てくるというお話でした。

 その点、ブルべ夏メイクだったら多少崩れても違和感はない。だから基礎をしっかり持っておけば、いざという時も顔が完成するから迷うこともないというお話でした。あとブルべ夏以外のメイクをするときはリップとチークの色さえ一致していれば、かなり統一感が出てよい、とも聞きました。勉強になりますね。

 

その他

 今回は対面で1時間5,000円の予約でした。結果的には3時間近くお喋りしてましたが、最後の1時間はほとんど先生の子育てトークでした(笑) 仕事柄あまり初対面の人と接する機会が少ないので、誰かのお話を聞くのは楽しかったです。

 途中恥ずかしながらお腹が鳴ってしまったのですが、先生が「私もお腹すいてたので今同時に鳴ったね」とフォローしてもらえたのはさすがでした。真相はさておき、とっさにそういう言葉を発することができるのは強い。是非見習いたいです。

 昨今のコロナの影響で、写真をネットから送信して診断だけしてもらう、という形もできます。その場合3,000円とお値段もリーズナブルに。ただ写真を撮るうえで自然光を意識したりとなかなか状況が厳しいし、やっぱり実際にお会いしたほうが診断結果が正確になると思い、その方法は選択しませんでした。

 

3、じゃあ今後どうするか

 自分がブルべ夏だと分かりました。予想外の結果。ORBISのアプリでもブルべ夏だったんだから、まぁそうなんだろうなと思っています。

 これが分かると、メイク動画みたり、同じブルべ夏の芸能人の化粧を参考にすればいいので、かなり方向性が見えてきた印象です。とりあえず一通り研究してみて、自分でブルべ夏のメイクが似合わない気がしたら、さくっと今回のことは忘れようと思います(笑)。

 似合う色を、好きなメイクまで昇華させるのが今後の目標ですね。気が向いたらTA行ってBAさんにお願いしたり、どうしても息詰まるようならメイクレッスンに行くのも方法の一つだと思っています。

 あと出張用のメイクを生み出したいです。仕事できそうに見えて、どの服にも合って、持ち運びが楽なコスメから成り立つメイク。デパコスはいいんだけど、やっぱり持ち運ぶには重かったりして向いていないことが多いし、失くしたらショックが大きすぎます。だから薬局で買える(うっかり忘れたときにすぐに買いに走れる)ブランドで、どんな服装にもわりと対応できそうな顔が作れるコスメを発掘したいです。

 メイク動画みてると100均コスメでも、Youtuberさんはちゃんと可愛く綺麗に変身できるので、自分に足りないのは技術と努力なんだとはっきり分かりました。色んな人のメイクを参考にしつつ、自分なりの顔を生み出せればと思います!

 

4、後日談

 ネット検索してブルべコスメを安いものから買って、研究中です。

 ワンピースも新しく購入しました。今まで地味だと思って選ばなかった色だけど、ブルべ向きでした。肌にあててみると確かによく似合っていて、新しい自分を見つけられたような気持ちでとても楽しいです!可能性は無限大!

 今あまり外に出られない状況だからこそ、研究期間だと思って色々試してみたいですね。

 

 私の体験記は以上です。

 ここまで読んでくださってありがとうございました!

 

本人の選択  

 

既に一か月が経とうとしているが、未だ心の整理がつかないニュースがある。

三浦春馬さんの死である。

 

彼がいない世界で、時間が一定方向に流れていることに違和感を覚える日々。

一部の自分を過去に置き去りにした気分だ。

 

時を2020年7月18日に戻そう。

 

ふとニュースをチェックしてみると、信じられない文面が並んでいた。

それまでの他の事項を無に帰す勢いで、頭が真っ白になった。

 

自殺。

 

よりにもよって。

 

「享年30歳」とあった。享年?何言ってんの?

笑い飛ばしたかったけど、まぎれもなく現実だった。なんて似合わない単語。

〇〇より驚いた、といいたかったけど、○○が全く思いつかなかった。

反射的にスマホの電源を落として、強く目を閉じていた。

 

『ブラッディ・マンディ』で初めて知った。

君に届け』は映画館に観に行った。

『ラスト・シンデレラ』で久しぶりに観た。

他にもたくさんのCMの数々。

 

PaulSmithでモデルの仕事をしていた。

NHKの番組でMCを始めたことも、最近歌をリリースしたことも。

俳優以外にも枠を広げて、新しい自分を模索しているのだと、そう思っていた。

 

どうして?

 

きっとそのうち追加情報が来るだろうと思っていたら、沈黙のまま。そこには事実だけが横たわっていた。

この出来事がずっと心に引っかかっているのは、「どうして?」が消えないからだと思う。

 

私は自殺反対派ではない。子どもはさておき、20歳を超えた人であれば、十分な思考回路があって「死」を薄々と理解している。

本人が了承したのなら、生きる権利も死ぬ権利も、誰にも邪魔できない。

全ては自由意志に委ねられる。

 

だから本人の選択を受け止めつつも、どういう経緯でそこに辿り着いたのかを延々と考えてしまう。

全ては想像の産物に過ぎない。

 

全てを持っている人にみえた。もちろん本人が努力して掴み取ったものだけれど。

甘い顔と、確かな演技力。悪い噂を聞いたことがない。

曲をリリースしたときは、歌とダンスまでできるのかとびっくりした。

笑ったときにくしゃっとなる顔が好きだった。

 

ニュースを知ってから、セカンドシングルの『Night Diver』を延々と聴いている。

ファーストシングルよりも内面が強く表現されている印象。

MVで縄製の椅子に座っているのに、いつもドキリとする。縄。ロープ。

途中でふっと瞼を閉じるシーンは、全てを諦めたようにも見えた。

夜に潜る、というタイトル。夜は暗闇で一人きり。ずっと何を思っていたのだろう。

本人作詞ではないけど、何かしら重なるところがあったのかもしれない。

 

新規情報が出ない以上、「どうして?」は一生消えないだろう。

情報を出してほしいとも思っていない。出されたところで理解できるはずもない。

彼の思いは、彼だけのもので。全部全部残さずまとめて持っていってほしい。

 

いつもメディア越しの人だったから、まだ実感は来ない。

今後俳優さんが着々と歳をとるなかで、彼だけが写真のまま時を止めている。未来永劫。その時まで。

 

願わくば、彼が天国で笑っていますように。

 

有川ひろの作品を通して思う

私は有川ひろ(旧:有川浩)の作品が好きです。

著者よりも作品で判断するタイプなのですが、

それでも彼女の作品の既読率は圧倒的に高いです。

 

入口は『図書館戦争』で、他にも『植物図鑑』『レインツリーの国』『空飛ぶ広報室』『キャロリング』『県庁おもてなし課』『明日の子供たち』などなど。

名前ぐらいは聞いたことがある人も多いのでしょうか?ちょっと恋愛要素があるものが好きです。

『フリーター、家を買う』はドラマが先で、あとになって彼女の作品だと知りました(でも未読)。

一番好きな話は『ストーリー・セラー』です。SideBが好き。そういえばSideAにてんかんってワードが出てきたりする(本筋とは関係ないけど)。

 

この間、久方ぶりに新刊が出ました。

『イマジン?』です。

 

すぐに読み終わりました。

感想は今回の趣旨とは外れるので、脇に置いておきます。

 

作品の内容とは別に、私が一番驚いたことは

私自身が主人公に同調できなくなったことです。

 

基本的に、彼女の作品の主人公の性格は概ね一貫しています。

主人公は新しい世界に飛び込み、周りの人々に助けられながら成長していく。

そして何らかの理不尽の壁にぶち当たって、猪突猛進型に感情を暴露していく――。

 

その思いの表現の仕方に、今回初めて同調できませんでした。

良いか悪いかではありません、好き嫌いでもない。

「ちょっと待って」って言いたくなったのです。

 

図書館戦争』を初めて読んだのは、中学生か高校生だったと思います。

私は概ね主人公と同じ視線で、活字を通して本の世界を体験してきました。

笠原郁が一番分かりやすいでしょうか。

新しく知った事実に素直に反応を示し、理不尽(組織の行動や合理性)に抗議していました。

 

今回の新刊でも、主人公が理不尽に抗議する場面があります(ネタバレはしたくないので詳細は省きます)。

その主人公の行動に対する自分の気持ちは、「まぁまぁ、落ち着け」でした。

 

今までの自分は「そうだ!頑張れ!がつんと言ってやれ!」という無鉄砲ヒート応援モードだったのに、

今回は「気持ちは分かるが、今じゃないんだ。ここは堪えろ、じっくり時が来るのを待て。やるときは一気に、完膚なきまでに叩き潰せ」という、

…何だろう?一段階上の状態に?上官モード?腸煮えくりかえりすぎて、逆に冷静?になってしまいました(笑)

 

ぼんやりとそうなった理由を考えてみました。

前回『キャロリング』あたりでちょうど大学を卒業し、

『イマジン?』で社会人3年目?という自分の状況の鑑みて、

分かりやすくいえばいわゆる「社内政治」を覚えたからではないかと思い当たりました(笑)

(私は『だれもが知ってる小さな国』『アンマーとぼくら』は未読です。)

 

組織の中での、自分の立ち位置。人間関係。派閥。

何かを変えるにはそれなりの努力と時間が必要です。

上手く立ち回らないと反乱分子だと思われて、却ってマイナスイメージ(笑)

そういったことを、大人になってアルバイト先や社内で肌で感じるようになった。

だから今回新刊を読んで、主人公と気持ちがズレたのかなぁと結論づけてみました。

 

主人公の言い分は分かるし、共感できるけど、それをただ主張するのは後々の自分の首を絞めているだけで、何も変えることはできない。

本当に理不尽を失くしたいなら、もっと根本的なところから、賢く立ち回らなくては。

だから今はぐっと堪えて、より効果的な解決方法を見つける方向にシフトすべき――。

 

そーんな気持ちが、ついつい湧き上がってくるようになりました(笑)

 

…大人になったのかもしれない、ちょっと寂しい気持ちです。

主人公が少し眩しく見える。若いなぁとも思う(笑)

 

この自分の気持ちの変化が、今後どういう方向に向かうのか分からないけど、

今回の出来事のことはちゃんと覚えておきたいなと思って、

ブログに書き残しておくことにします。

 

…不思議だな、こんなこともあるんだな。

 

PS.『レインツリーの国』で、女の子が「障害があるから私こんな性格なんだ」って言ったのに対し、主人公が「障害がなくても君はそんな性格だったと思うよ」って返したシーンが一番好きです。

 あの場面を読んで自分は、何でもてんかんのせいにするのはやめよう、と決意しました。

 

コロナ・ショックに思うこと (6/17追記)

 

災害は十年サイクルで到来するらしい。

今から大体10年前といえば、東日本大震災ぐらいなので、その通りなのかもしれない。

だから今から書くことは10年後の自分のために。

 

■時系列(あくまで肌感覚)

・最初は武漢だった。日々感染者と死者が増えた。中国からのお客さんも多いし、地理は変えようがない。当分中国への旅行は無理だなと思った。新たな災害の名前はコロナといった。

 

武漢での自国の感染者を、各国が飛行機を飛ばして迎えにいっていた。真っ先に飛んだのはアメリカで、その他の国はアメリカを例に判断したように思う。アメリカの行動は常に迅速で、世界のトップらしく「自分で決める」という概念が根付いているように思った。国力とはまさにこのことか。

 

・次はクルーズ船だった。対応策として乗客は下船せず、2週間待機となった。感染者は増えていった。乗客の下船か、船上での隔離か。どの対応が正しいのか、素人には分かるはずもなかった。どこぞの教授が乗り込んで、色々物申していた。

 

・時を同じくして中国に渡航歴のない日本人の感染者が見つかった。ヒトからヒトへの感染はあるだろう、と分かっていたが、肌感覚としてそれを改めて認識させられた。この辺りでマスクを見かけなくなった気がする。

 

・マスクがなくなると、次に紙製品が消えた。トイレットペーパーやティッシュがなくなるのは死活問題だ。デマは馬鹿らしいし、買い占めには反対だった。ただこれらは生活していたらいつかは絶対に使う生活必需品だし、多すぎるからといって腐る訳でもない。だからあそこまで騒ぎが大きくなったのだろう。

 

・コロナウィルスの特徴が解明されてきた。正式名称をCOVID-19という新型肺炎。感染してから発病するまで期間が長い。発病前でも感染する。人によっては無症状の人もいる。一度陰性になっても、再び陽性になる。感染力が極めて高い。そして、ワクチンがない。感染しても自己の免疫力で乗り切るしかない。

 

・感染病に関する新しい単語を覚えてきた。クラスター。オーバーシュート。そしてPCR検査とリヴァイ班。

 

・世界で著名人の感染が続々と報告された。カナダ首相トルドー氏の奥様、トム・ハンクス夫妻。チャールズ皇太子。更にはジョンソン首相。国のトップの感染はまるで映画のようだった。

 そして志村けんさんの訃報。胸に穴があいた。

 

・いつの間にかヨーロッパ、特にイタリアの死者が増えていた。それからスペイン、イギリス、フランスが続き、アメリカへ。最初は中国だったはずなのに、いつの間にか舞台が変わっていた。WHOはパンデミックを宣言した。まさか21世紀にもなってパンデミックに直面するとは思わなかった。

 

・4月。緊急事態宣言発令。暫定的に5月6日までの、約1か月だった。生活のために必要なスーパー・薬局を残して、不要不急でない店舗は休業を余儀なくされる。日本の宣言は、世界のロックダウンとは違うらしい。法的な拘束力は持たず、あくまで要請である。

 

・オリンピックの延期が決まる。疫病は大イベントを一年先延ばしにするほどの威力があった。正月が明けたばかりの頃、一体誰がこの結末を予期できただろう。そして、この日を境に感染者が大幅に増加した。偶然か、必然か。勘ぐらないでいるほうが難しい。

 

・日々感染者の増加のニュースが舞い込んでくる。感覚は次第に麻痺した。テレビに出てくる数字がいくら増えようとも今更だった。世界に比べると死者数は多くないように感じて、それだけが幸いだった。

 

・「3密」、「ソーシャルディスタンス」。リモートワーク、時差通勤。ガラガラの電車。マスクの着用、手洗い・うがい。アルコール消毒液の設置。夜はなるべく早く帰って、人とは最低限の接触を。

 日常を変えるのはいつだって危機だ。

 

・給付金10万円が決まる。最初は収入が減少した世帯に30万円だったが、結局一律に落ち着く。10万円をどう捉えるべきか。色々な声をきいた。

 金額が少ない?多い?

 一律?収入が全く減ってない人もいるのに?

 公務員・年金生活者・囚人に対しても支給するのか?

 個人じゃなくて世帯ごとの給付?

 

・4月末。緊急事態宣言延期の決定。5月末まで。状況によっては早めに切り上げるらしい。それ以上の延期がないことを、切に願う。

 

・ピークを過ぎたとする国が増えてきた。中国はもとより、ヨーロッパでも感染者数が減少し、アメリカの死者数がトップ。正直何故欧米の死者があんなに多いのか不思議である。何が違うのだろう。経済活動の再開の目途が立ちつつあるけど、もうコロナのなかった時代には戻れないことをうすうすと感じる。「新しい日常」への模索が始まる。

 

・GWスタート。ここまで楽しみじゃないのは初めてだった。オンライン帰省が呼びかけられて、ZOOM飲みという新しいやり方が流行りだす。地震が増えたのは気のせいだと思いたい。マスクは気温が上がってくると蒸れることに気付いた。春をほとんど感じないまま初夏を迎えたようで、まるでタイムトリップしたみたいだ。

 

・GW明け。一部の地域を除いて、概ね緊急事態宣言は解除された。この辺りから都が発表する毎日の感染者数は大幅に少なった。本当ならとても素晴らしいことだと思う。正直もはや感染者数に感心がなくなっていた。

 

・余談。検察官定年延長のハッシュタグSNSを席巻した。何事か、と身構えるレベル。誰かが作った無料配布の相関図はとても分かりやすかった。一人で何度もツイートが可能なので結局どれほど数があったかは分からないが、改めてSNSの力を思い知らされた。その影響か、問題とされたご本人に文春砲が炸裂して話は流れた。

 どこまでが、誰の筋書きだったのか。

 

・5月25日。日本全国で、宣言は解除された。コロナ・ショックはこの時をもって、ひとまずのの着地点に辿り着いたようだ。

 

■全体を通して思ったこと(本当に個人的な感覚なので批判は受け付けません)

東日本大震災以降、再び災害が発生することはありとあらゆる人が予期していたと思う。ただ私が予期していたのはあくまで地震(しかもずっと言われ続けている首都直下型地震とか南海トラフとか)や、台風であって、まさかウィルス性の病気だなんて1ミリも思いもしなかった。

 

・コロナに対する人々の反応は、必ず誰かを責めているようで、苦しい。疲れているときに読むものではない。でも誰かのせいにしたくなる気持ちもわかる。自分の責任じゃなくて、誰かを悪者にしていれば、精神の安定を保つことができる。「正義」を謳った強気の主張は、本当に疲れる。

 

・自分の都道府県の知事の権力。正直、自分の地域の知事が誰なのか今回まで知らなかったし、興味もなかった。けれど思ってた以上に自分たちを守ってくれるのは、県知事なのかもしれない。感染者数と人口密度には密接な関係がある。東京都と岩手県(今のところ感染者0)で同じ政策を実施するのは難しい。

 

・予想以上に国の支援が充実していないように思えた。事態を認識するのに1か月、給付金の検討に1か月、実際に入金するまで1か月。やはり最低限3か月分の生活費の貯蓄が必要とみた。コロナ以後、国民の財布の紐はきつくなる。

 

・コロナショックを受けて、国民の政治への関心が高まることを強く望む。誰が笑うのかは分からないが、投票率が上がってほしい。選挙が楽しみなのは初めてだ。有事の際は年齢が若い人がより決断が早く感じた。北海道・大阪の知事は大きく株をあげた。小池都知事の行動はメディアの関心の的だ(マスクもね)。

 

・真っ先に休業を迫られたのはライヴハウス・クラブといった夜の街だ。大きな箱で行われるコンサートの相次ぐ中止。オリンピックが延期するくらいなら、その他もやむを得ないという空気が生まれた。

 

・各業界の景気は大きく2パターン。需要が大きく伸びた医療・運送・IT。その一方で需要が落ちた娯楽産業・アパレル。経済危機にあって昔から存在するインフラの強さをひしひしと思い知らされる。普段軽んじられることもあるが、やはり生活に必要不可欠なものは強い。コロナ以後、公務員希望者は増えるだろう。娯楽であってもNetflixは大きく会員数を伸ばした。先細りする業界であってもネットへの移行によって活路を見いだせる。ライヴ配信、コラボ企画が増えた。

 

・アフターコロナでは、各国の対処を比較したい。どこが最も効果をあげたか。国の地理・気候は異なるので一律に考えることは難しいが、是非検証していただきたい。

 

・人種差別。間違いなく今後酷くなる。憂鬱だ。コロナは人を差別しないという1点において、好きだ(もちろんそれ以外嫌い)。

 

・人の本性は危機にあって炙り出される。今回のケースだと、初感染の人が確認された地域での、ネット上の罵詈雑言。恐ろしかった。特定班が動いて感染者のプロフィールをネットに晒上げたときく。それからパチンコ店はクレームを恐れて閉店したというし、県外ナンバーの車は石を投げられたとか。

 私は「法」の意味を問いたい。気持ちはとてもよく分かるし、思想は自由だ。でも実行にしても、そのやり方は違うと思う。リーガル・ハイ2の古美門先生の言葉を思い出す。「正義」を振りかざす私刑などあってはならない。

 中世の魔女狩りは、さぞや楽しかっただろう。

 

・教育現場の影響が気になる。私立はさておき、公立には大きな風が吹きそうだ。9月入学の話が出ており、メリットはグローバル水準と足並みをそろえることができること。デメリットはそれに伴う現場の混乱や割を食う子供と親への対処・各試験の移動というところか。ただ今回動かなければ、金輪際動かないとも思う。公立学校の既得権益や何時代だよってツッコミたくなる古い習慣は、前々から鬱陶しいと思っていたので、これを機に対処してほしい。ひとまずネット配信で授業は最低限だろう。

 

・仕事上だとはんこ・Fax。IT化が進んで、是非とも廃れていただきたい。

 

・『コンティジョン』というマッド・デイモンの映画を観た。コロナと同様に感染爆発をテーマにしたものだ。もし今映画だったら、どの場面なのだろうと考えさせられる。

 

・体重計は宣言明けまで、乗らないって決めてる。

 

 とりあえず、非常事態は解除されたので、この記事は一旦ここまでにしたいと思います!

 ちなみにマスクは宣言明けに届きました。意味ない!

 

 これからの季節、暑さ・湿度と加えてマスクがあるので、お化粧どうしようか迷い中です。もはやしないほうがいいレベル…。

 崩れないかではなくて、いかに直しやすいかに焦点を当てるべきなのかも。

 

 それでは、皆さんお気をつけて!