てんかん持ちOLの徒然日記

気の向くまま。

コロナ・ショックに思うこと (6/17追記)

 

災害は十年サイクルで到来するらしい。

今から大体10年前といえば、東日本大震災ぐらいなので、その通りなのかもしれない。

だから今から書くことは10年後の自分のために。

 

■時系列(あくまで肌感覚)

・最初は武漢だった。日々感染者と死者が増えた。中国からのお客さんも多いし、地理は変えようがない。当分中国への旅行は無理だなと思った。新たな災害の名前はコロナといった。

 

武漢での自国の感染者を、各国が飛行機を飛ばして迎えにいっていた。真っ先に飛んだのはアメリカで、その他の国はアメリカを例に判断したように思う。アメリカの行動は常に迅速で、世界のトップらしく「自分で決める」という概念が根付いているように思った。国力とはまさにこのことか。

 

・次はクルーズ船だった。対応策として乗客は下船せず、2週間待機となった。感染者は増えていった。乗客の下船か、船上での隔離か。どの対応が正しいのか、素人には分かるはずもなかった。どこぞの教授が乗り込んで、色々物申していた。

 

・時を同じくして中国に渡航歴のない日本人の感染者が見つかった。ヒトからヒトへの感染はあるだろう、と分かっていたが、肌感覚としてそれを改めて認識させられた。この辺りでマスクを見かけなくなった気がする。

 

・マスクがなくなると、次に紙製品が消えた。トイレットペーパーやティッシュがなくなるのは死活問題だ。デマは馬鹿らしいし、買い占めには反対だった。ただこれらは生活していたらいつかは絶対に使う生活必需品だし、多すぎるからといって腐る訳でもない。だからあそこまで騒ぎが大きくなったのだろう。

 

・コロナウィルスの特徴が解明されてきた。正式名称をCOVID-19という新型肺炎。感染してから発病するまで期間が長い。発病前でも感染する。人によっては無症状の人もいる。一度陰性になっても、再び陽性になる。感染力が極めて高い。そして、ワクチンがない。感染しても自己の免疫力で乗り切るしかない。

 

・感染病に関する新しい単語を覚えてきた。クラスター。オーバーシュート。そしてPCR検査とリヴァイ班。

 

・世界で著名人の感染が続々と報告された。カナダ首相トルドー氏の奥様、トム・ハンクス夫妻。チャールズ皇太子。更にはジョンソン首相。国のトップの感染はまるで映画のようだった。

 そして志村けんさんの訃報。胸に穴があいた。

 

・いつの間にかヨーロッパ、特にイタリアの死者が増えていた。それからスペイン、イギリス、フランスが続き、アメリカへ。最初は中国だったはずなのに、いつの間にか舞台が変わっていた。WHOはパンデミックを宣言した。まさか21世紀にもなってパンデミックに直面するとは思わなかった。

 

・4月。緊急事態宣言発令。暫定的に5月6日までの、約1か月だった。生活のために必要なスーパー・薬局を残して、不要不急でない店舗は休業を余儀なくされる。日本の宣言は、世界のロックダウンとは違うらしい。法的な拘束力は持たず、あくまで要請である。

 

・オリンピックの延期が決まる。疫病は大イベントを一年先延ばしにするほどの威力があった。正月が明けたばかりの頃、一体誰がこの結末を予期できただろう。そして、この日を境に感染者が大幅に増加した。偶然か、必然か。勘ぐらないでいるほうが難しい。

 

・日々感染者の増加のニュースが舞い込んでくる。感覚は次第に麻痺した。テレビに出てくる数字がいくら増えようとも今更だった。世界に比べると死者数は多くないように感じて、それだけが幸いだった。

 

・「3密」、「ソーシャルディスタンス」。リモートワーク、時差通勤。ガラガラの電車。マスクの着用、手洗い・うがい。アルコール消毒液の設置。夜はなるべく早く帰って、人とは最低限の接触を。

 日常を変えるのはいつだって危機だ。

 

・給付金10万円が決まる。最初は収入が減少した世帯に30万円だったが、結局一律に落ち着く。10万円をどう捉えるべきか。色々な声をきいた。

 金額が少ない?多い?

 一律?収入が全く減ってない人もいるのに?

 公務員・年金生活者・囚人に対しても支給するのか?

 個人じゃなくて世帯ごとの給付?

 

・4月末。緊急事態宣言延期の決定。5月末まで。状況によっては早めに切り上げるらしい。それ以上の延期がないことを、切に願う。

 

・ピークを過ぎたとする国が増えてきた。中国はもとより、ヨーロッパでも感染者数が減少し、アメリカの死者数がトップ。正直何故欧米の死者があんなに多いのか不思議である。何が違うのだろう。経済活動の再開の目途が立ちつつあるけど、もうコロナのなかった時代には戻れないことをうすうすと感じる。「新しい日常」への模索が始まる。

 

・GWスタート。ここまで楽しみじゃないのは初めてだった。オンライン帰省が呼びかけられて、ZOOM飲みという新しいやり方が流行りだす。地震が増えたのは気のせいだと思いたい。マスクは気温が上がってくると蒸れることに気付いた。春をほとんど感じないまま初夏を迎えたようで、まるでタイムトリップしたみたいだ。

 

・GW明け。一部の地域を除いて、概ね緊急事態宣言は解除された。この辺りから都が発表する毎日の感染者数は大幅に少なった。本当ならとても素晴らしいことだと思う。正直もはや感染者数に感心がなくなっていた。

 

・余談。検察官定年延長のハッシュタグSNSを席巻した。何事か、と身構えるレベル。誰かが作った無料配布の相関図はとても分かりやすかった。一人で何度もツイートが可能なので結局どれほど数があったかは分からないが、改めてSNSの力を思い知らされた。その影響か、問題とされたご本人に文春砲が炸裂して話は流れた。

 どこまでが、誰の筋書きだったのか。

 

・5月25日。日本全国で、宣言は解除された。コロナ・ショックはこの時をもって、ひとまずのの着地点に辿り着いたようだ。

 

■全体を通して思ったこと(本当に個人的な感覚なので批判は受け付けません)

東日本大震災以降、再び災害が発生することはありとあらゆる人が予期していたと思う。ただ私が予期していたのはあくまで地震(しかもずっと言われ続けている首都直下型地震とか南海トラフとか)や、台風であって、まさかウィルス性の病気だなんて1ミリも思いもしなかった。

 

・コロナに対する人々の反応は、必ず誰かを責めているようで、苦しい。疲れているときに読むものではない。でも誰かのせいにしたくなる気持ちもわかる。自分の責任じゃなくて、誰かを悪者にしていれば、精神の安定を保つことができる。「正義」を謳った強気の主張は、本当に疲れる。

 

・自分の都道府県の知事の権力。正直、自分の地域の知事が誰なのか今回まで知らなかったし、興味もなかった。けれど思ってた以上に自分たちを守ってくれるのは、県知事なのかもしれない。感染者数と人口密度には密接な関係がある。東京都と岩手県(今のところ感染者0)で同じ政策を実施するのは難しい。

 

・予想以上に国の支援が充実していないように思えた。事態を認識するのに1か月、給付金の検討に1か月、実際に入金するまで1か月。やはり最低限3か月分の生活費の貯蓄が必要とみた。コロナ以後、国民の財布の紐はきつくなる。

 

・コロナショックを受けて、国民の政治への関心が高まることを強く望む。誰が笑うのかは分からないが、投票率が上がってほしい。選挙が楽しみなのは初めてだ。有事の際は年齢が若い人がより決断が早く感じた。北海道・大阪の知事は大きく株をあげた。小池都知事の行動はメディアの関心の的だ(マスクもね)。

 

・真っ先に休業を迫られたのはライヴハウス・クラブといった夜の街だ。大きな箱で行われるコンサートの相次ぐ中止。オリンピックが延期するくらいなら、その他もやむを得ないという空気が生まれた。

 

・各業界の景気は大きく2パターン。需要が大きく伸びた医療・運送・IT。その一方で需要が落ちた娯楽産業・アパレル。経済危機にあって昔から存在するインフラの強さをひしひしと思い知らされる。普段軽んじられることもあるが、やはり生活に必要不可欠なものは強い。コロナ以後、公務員希望者は増えるだろう。娯楽であってもNetflixは大きく会員数を伸ばした。先細りする業界であってもネットへの移行によって活路を見いだせる。ライヴ配信、コラボ企画が増えた。

 

・アフターコロナでは、各国の対処を比較したい。どこが最も効果をあげたか。国の地理・気候は異なるので一律に考えることは難しいが、是非検証していただきたい。

 

・人種差別。間違いなく今後酷くなる。憂鬱だ。コロナは人を差別しないという1点において、好きだ(もちろんそれ以外嫌い)。

 

・人の本性は危機にあって炙り出される。今回のケースだと、初感染の人が確認された地域での、ネット上の罵詈雑言。恐ろしかった。特定班が動いて感染者のプロフィールをネットに晒上げたときく。それからパチンコ店はクレームを恐れて閉店したというし、県外ナンバーの車は石を投げられたとか。

 私は「法」の意味を問いたい。気持ちはとてもよく分かるし、思想は自由だ。でも実行にしても、そのやり方は違うと思う。リーガル・ハイ2の古美門先生の言葉を思い出す。「正義」を振りかざす私刑などあってはならない。

 中世の魔女狩りは、さぞや楽しかっただろう。

 

・教育現場の影響が気になる。私立はさておき、公立には大きな風が吹きそうだ。9月入学の話が出ており、メリットはグローバル水準と足並みをそろえることができること。デメリットはそれに伴う現場の混乱や割を食う子供と親への対処・各試験の移動というところか。ただ今回動かなければ、金輪際動かないとも思う。公立学校の既得権益や何時代だよってツッコミたくなる古い習慣は、前々から鬱陶しいと思っていたので、これを機に対処してほしい。ひとまずネット配信で授業は最低限だろう。

 

・仕事上だとはんこ・Fax。IT化が進んで、是非とも廃れていただきたい。

 

・『コンティジョン』というマッド・デイモンの映画を観た。コロナと同様に感染爆発をテーマにしたものだ。もし今映画だったら、どの場面なのだろうと考えさせられる。

 

・体重計は宣言明けまで、乗らないって決めてる。

 

 とりあえず、非常事態は解除されたので、この記事は一旦ここまでにしたいと思います!

 ちなみにマスクは宣言明けに届きました。意味ない!

 

 これからの季節、暑さ・湿度と加えてマスクがあるので、お化粧どうしようか迷い中です。もはやしないほうがいいレベル…。

 崩れないかではなくて、いかに直しやすいかに焦点を当てるべきなのかも。

 

 それでは、皆さんお気をつけて!